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住まいのパンセ~いい家を建てるために。

第3話 快適に暮らせる「家の配置」を考える

  住宅地を歩くと、特異な外観、奇抜な色を使った屋根。まるで住宅展示場を歩いている錯覚を覚えることがあります。

 また、海外旅行で欧州から日本に帰ってきて、スカイライナーで成田から都心に向かう車窓から見える住宅風景を見ると、その汚さにがっかりするのは私だけではないはずです。

 個性化時代と言われる現代は、家の外観にしても玄関周りや正面などには、かなり気を使っていることは分かるのですが、新しいこと、もの珍しいことがごちゃごちゃになって、自分が目立つことばかり考え、逆に景観を壊してしまっていることに気が付いていないともいえます。

 日本人のパブリックという意識や環境に対する配慮が足りないことは以前から指摘されています。

 伝統的に自然を家の中に取り入れる借景という設計手法は確立されていますが、家全体として他人から見られているという意識や、自分の家が外部からどうみえているかという意識を持ちたいものですが、住宅を大量に供給しているハウスメーカーや建売住宅業者にその意識が少ないことも気になります。

  私は住宅の設計をスタートする前に、必ず敷地を見に行き、敷地の空気、雰囲気、周辺環境、陽ざしの入り方、風の流れ、周囲の道路との関係など、自分自身の肌で感じてから、お客様の家族の暮らしに思いを巡らし、設計にかかります。

 ハウスメーカーは忙しいからか、あるいは住宅を自社の商品としてしか見ていないのか、敷地を見に行かず、グーグルマップで写真を見るだけで設計プランをつくる事が多いと聞きますが、設計者としてあってはならない行為と思います。それでは周囲の環境に配慮することを最初から放棄しているも同然です。

 周辺の環境が悪ければ、自分が設計する一軒から街並みを変えていくという気持ちでやらなければ何も良くならないし、建築家はそいういう社会的な責任があると思っています。